
「あ”ッ…! 今噛んだ…!」
アサリの味噌汁を飲んでいて、ジャリッとしたことがあるかと思います。
アサリの砂を噛んでしまった時の感覚で、噛むのを止める方も多いのではないでしょうか。
あの感覚は、どこで感じているのでしょう。
今日は、歯を構成する組織の中でも、クッションとセンサーの役割を持つ「歯根膜」についてお話ししたいと思います。
歯根膜とは
「歯根膜」は、歯と骨の間にある歯茎部分のことです。
歯の根元と歯を支える歯槽骨を繋ぐ役割を持っており、歯が歯茎から抜けないように固定する役割を持っています。
歯根膜の役割
歯根膜には、大きく2つの役割があります。
硬い歯と硬い骨がくっついていたら、歯に衝撃が入った時、骨にまでダメージが伝わってしまいます。
それを防ぐのが、歯と骨の間にある歯根膜です。歯根膜が歯に伝わる衝撃をクッションとして受け止めることで、骨に伝わる負担を減らしています。
歯根膜には、実は非常に繊細な神経が張り巡らされています。
この神経があることで、「今、どれくらいの力で噛んでいるのか」「硬いものを噛んだのか」「異物を噛んだのか」といった情報を脳に伝える役割を果たしています。
冒頭でお話しした、アサリの砂を「ジャリッ」と噛んだ瞬間に噛むのを止められるのは、この歯根膜のセンサー機能のおかげです。
もし歯根膜がなければ、私たちは噛む力を無意識に調整することができず、歯や顎に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
つまり歯根膜は、歯を支えるだけでなく、歯を守るための感覚器官でもあるのです。
歯根膜に異常が起こるとどうなる?
歯根膜は非常に重要な組織ですが、むし歯や歯周病、噛み合わせの不具合などによってダメージを受けることがあります。
例えば、以下の症状は、歯根膜の炎症が原因の可能性があります。
・噛むと違和感がある
・何もしていなくても歯が浮いたように感じる
・噛むと鈍い痛みが出る
特に歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨だけでなく、歯根膜にも慢性的な炎症が起こり、「噛む感覚が鈍くなる」「力加減が分からなくなる」といった状態になることもあります。
自覚症状が少ないまま進行するのが歯周病の怖いところで、気づいた時には歯を支える組織が大きく失われている、というケースも少なくありません。
歯根膜を守るために大切なこと
歯根膜そのものを直接ケアすることはできませんが、歯根膜を取り巻く環境を健康に保つことが、結果的に歯根膜を守ることにつながります。
そのために重要なのが、毎日の正しい歯磨きと歯科医院での定期的なチェックとクリーニングです。
歯科医院で行う定期検診では、むし歯や歯周病のチェックだけでなく、噛み合わせの状態や歯にかかる力のバランスも確認しています。
こうした小さな変化を早い段階で見つけることで、歯根膜への負担を最小限に抑えることができます。
「痛くなってから」ではなく「何もないうちに」
歯根膜は、ダメージを受けても初期段階では強い痛みが出にくい組織です。
そのため、「特に困っていないから大丈夫」と思っているうちに、知らない間に負担が蓄積していることもあります。
だからこそ、症状が出る前の定期検診がとても大切です。
歯を長く、自分の歯で使い続けるためには、歯だけでなく、歯を支える歯根膜や歯槽骨まで含めて守っていく必要があります。
「最近歯医者に行っていないな」
「最後の検診がいつだったか思い出せない」
そんな方は、ぜひ定期検診の受診をおすすめします。
歯根膜の働きを活かし、快適に噛める毎日を守るために、ご来院をお待ちしております。
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